可動棚にするひと工夫でたっぷり収納できて整理もらくらく
食器棚は、食事の準備、後かたづけと、一日に何度も出し入れをする収納です。収納力と耐久性はもちろんのこと、種類や大きさにあわせて整理しやすい可動棚にするなど、使い勝手を考えたつくりにしましょう。市販の大型棚などに使われているランバーコア合板は、強度が高く、曲がりやソリなどのくるいが生じにくいため、DIYの工作にもおすすめ。店舗のカットサービスを利用し、このように同じもの2台を連結する方法なら、難しい作業がなく頑丈な食器棚を作ることができます。
道 具
■電動ドリルドライバー ■ノコギリ ■金づち ■プラスチックハンマー(木づち) ■ドライバービット ■ドリルビット 10mm ダボ穴用、4mm、15mm ■ドライバー ■さしがね ■メジャー ■サンドペーパー(240 番) ■木工用接着剤 ■木工用パテ
材 料
■ランバーコア合板(15mm厚)
天板、底板:390×880mm 4枚
側板、中板:390×720mm 6枚
左側棚板:390×270mm 2枚
右側棚板:370×565mm 4枚
■シナランバーコア合板(15mm厚)
扉:300×750mm 2枚
■シナ合板(4mm厚)
背板:745×875mm 2枚
■薄板材(6mm厚)
扉装飾:18×690mm 4枚
扉装飾:18×240mm 4枚
■木ネジ 長さ15mm、25mm、45mm
■隠しクギ ■取っ手 ■丁番 ■ローラーキャッチ ■棚受けダボ(メス 52個、オス 16個)
棚位置自在の食器棚を作る
1)右側の側板と中板に、前から50mm、後から30mm のところに、上から50mm 間隔で径10mm のダボ穴をあけます。
2)❶のダボ穴に、メスダボを打ち込みます。メスダボは径の小さい方が奥になるように、入れる向きに注意しましょう。
3)側板と中板でダボの高さが違うと、棚板が傾いたり、がたが出たりします。注意して位置決めします。
4)天板に左右の側板と中板を、45mm の木ネジで固定します。中板は左端から300mm の位置に右側面をあわせます。ネジ頭はすべて2mm 沈ませます。
5)続けて底板を固定し、左側は底板から350mm の高さに棚板の下面をあわせ、45mm の木ネジで固定します。
6)背板を15mm の木ネジで各部材に固定します。すべての木ネジを木工用パテで埋め、乾いてからサンディングします。
7)扉の装飾材はそれぞれ両端を45 度にカットし、扉の端から30mm ずつあけて、木工用接着剤と隠しクギで固定します。
8)天板と扉の上下端から40mm のところに丁番を固定します。扉側は付属の木ネジ、本体側は25mm の木ネジを使います。
9)取っ手のネジ穴間の距離を測り、取り付けたい位置に印をつけます。径4mm のドリルビットで穴をあけ、裏側から付属のネジを締めて固定します。
10)中板から30mm 離してローラーキャッチをネジどめします。位置あわせのツメで扉に跡をつけ、受け側を固定します。
11)棚板を重ねて仮どめし、ダボを受ける溝を作ります。重ねた側面のあわせ目に、前後とも端から30mm のところに、径15mm、深さ12mm の穴をあけます。
ここがポイント!
ねじ込みタイプのダボは、棚の高さの設定や変更が簡単にでき、自由度の高い棚を作ることができ、食器棚におすすめです。
■(著)山田芳照 :食器棚デザイン、DIY技術監修、DIY講師