庭になじむウッディな外観に
庭やベランダに設置されて野ざらしになっているエアコンの室外機は、周囲の雰囲気にそぐわず、美観を損ねていることがほとんどです。年数がたつと、汚れや傷みも目立つようになります。
また、夏場に日差しを受けて室外機の温度が上昇すると、エアコンの冷房効率が低下するといわれています。室外機をカバーで覆うことは、美観と機能の両面で有効な方法です。室外機カバーは、市販品に頼らなくても木材を使って簡単に自作することができます。庭の雰囲気にあう素敵なデザインを考えて、製作してみましょう。
材料
SPF材
■縦格子:1×3材 730mm 10枚
■後部フレーム:1×3材 1600mm 2枚
■つなぎ材:30×40×350mm 4本
30×40×850mm 2本
■天板:1×2材 910mm 2枚
1×4材 910mm 2枚
■横格子:1×2材 850mm 3枚
1×4材 850mm 1枚
■笠木:1×4材 910mm 1枚
■コーススレッド 長さ45mm
■フック 3個
道具
■電動ドライバードリル ■ドライバービット ■メジャー ■さしがね
■設計するときの注意
作りたいカバーのイメージが固まったら、室外機のカバーを測ります。幅、高さ、奥行を測定し、デザインや用途、周囲のスペースにあわせて完成サイズを決めましょう。排気口の前に格子やルーバーをつけると、冷房効率が低下します。ここをふさがないように設計してください。
上部の空間を有効に活用!
ただ室外機を隠すだけでなく、この作例のようにカバーの上部を棚や作業台として使えるように作ることもできます。作業台にしたいときは、天板の高さを750〜900mm程度にすると使いやすくなります。
作業台を兼ねた室外機を作る
1)330mmのつなぎ材に縦格子3本と後部フレームを等間隔にならべ、側面のパネルを作ります。
2)つなぎ材は縦格子の上端と、下から30mmの高さにあわせ、45mmコーススレッドで固定します。
3)左右のパネルが向き合ったときに対称になるように、木材の位置に注意して組み立ててください。
4)850mmのつなぎ材を左右のパネルの前端にあわせ、45mmのコーススレッドで固定します。
5)上下とも側面のつなぎ材にくっつくようにし、パネルの外側から2か所ずつコーススレッドを打ちます。
6)後部フレームの上部に、45mmコーススレッドを打って笠木を固定します。両端は均等にはみ出させます。
7)前面つなぎ材の左端にそろえて、45mmのコーススレッドを打って縦格子を1枚固定します。
8)室外機の排気ファンと重なるところを避け、等間隔右側の縦格子を固定します。お好みで格子の数を決めてください。
9)上部に天板用の1×2材と1×4材を交互に並べ、45mmコーススレッドでつなぎ材に固定します。
10)後部フレームに、上から等間隔で横格子を固定します。道具用のフックを取り付ける1×4材を下に取り付けます。
11)防水・防腐効果のある屋外用塗料で塗装し、横格子に必要な数のフックをねじ込みます。
12)完成した室外機カバーを室外機にかぶせ、傾きやぐらつきがないように地面の高さを調整してください。
■(著)山田芳照 :室外機カバーデザイン、DIY技術監修、DIY講師