本格的な板戸作りに挑戦、引き違い戸の作り方

引き違い戸の作り方

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板戸の作り方
木材の風合いを取り入れるなら本格的な板戸作りに挑戦

本格的な板戸作りに挑戦、引き違い戸の作り方

 板戸を使った引き違い戸は、キッチンや玄関のように奥行きが取れない場所に、本格的な家具を設置したい場合に候補にしたい収納です。本体の天板、底板に溝を作り、戸板の上下を切り欠くという主な工程はトリマーで行います。どちらも直線的な加工なので、操作はあまり難しくありません。ガイドを正確にセットして、ていねいに作業しましょう。

作例の収納本体は18mm厚の集成材で製作。戸板は、厚さ15×幅267×長さ355mmのランバーコア合板2枚を使用しています。

1)天板と底板にレールの溝を彫るため、手前から5mm、9mm、8mm、9mmの間隔で線を引きます

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2)トリマーに9mmのストレートビットをセットし、ビットからベース端までの距離を測ります。

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3)1本目の溝から②で測った距離をあけてガイドを固定します。金属定規が最適ですが、なければ木材を利用しましょう。

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4)天板と底板にトリマーで溝を彫ります。1本目を彫り終えたらガイドを移動して2本目を彫ります。

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5)底板の溝はストレートビットの突き出しを3mmにセットして1回で彫ります。

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6)天板の溝は深さ8mmです。1回で深く彫るとトリマーへの負担が大きいので、3mmずつ深くしましょう。

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7)戸板の上下をレールに掛かる凸型に切り欠きます。レールと同様にトリマーで加工します。切り欠く寸法は図を参照のこと。戸板の裏面から見て深さ7mm、幅は上9mm、下5mmです

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8)埋め込みの引手を取り付けます。ここでは作例として、縁つきタイプと縁なしタイプの2種類をはめ込むことにします。

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9)縁つきタイプを取り付けます。戸板の表面に端から10mmあけて埋め込み部分の寸法で線を引きます。

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10)ストレートビットを上から入れて取り付け穴を掘ります。ビットが小さい場合は、ガイドをずらしながら加工します。

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11)穴が大きくなりすぎないように注意して、ノミでサイズや形状を微調整しながらきれいに仕上げます。

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12)引き手金具をはめ込み、付属の小クギを上下の穴に打ち込んで固定します。クギ打ちには釘シメを使用します。

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13)縁なしタイプも加工方法は同様です。ただし穴が隠れないので加工はシビア。寸法ぴったりに仕上げる必要があります。

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14)穴の内側をきれいに整えて引き手をはめ込みます。接着剤を塗ってしっかり固定してください。

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15)戸板の加工は完了です。ボアビットで円形の止め穴を掘るだけでも、シンプルな引き手を作ることができます。

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16)収納本体を組み立てます。天板、底板の木口を隠すように組み合わせてください。

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17)奥側から順に2枚の戸を入れれば、引違いタイプの板戸収納の完成です。

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