玄関や庭に植えるシンボルツリーは、「家の象徴」となる樹木を指します。新築祝いをはじめ、新しい家族の誕生や家族の繁栄などの願いを込めた記念樹として植えられます。このシンボルツリーは、そんな願いの他に建物の景観に彩りを添えて引き立ててくれる役割も担っています。 地植えでシンボルツリーを植えるとなると、専門的な知識が必要でかなりの労力を要します。そこで、今回紹介するのはプランターに植え込みするシンボルツリーです。地植えの時に重要なポイントになる場所選びに困ることなく、ベランダにも飾れるのでマンションにも適しています。自身の住まいに合ったシンボルツリーを飾ってみてください。
プランターだと季節や日照条件などの環境の変化に合わせて場所を移すことが可能です。
秋になるとオレンジ色の花が咲き良い香りを醸すキンモクセイ
今回、シンボルツリーに選んだキンモクセイは常緑樹で、香りの良い樹木の代表的な一つです。秋頃にはオレンジ色の特徴のある良い香りを出す花を咲かせます。育つと5mくらいまで大きくなるので1年に1回は剪定するようにしましょう。鉢は12号(直径約36cm)を使用しています。
プランター植えに必要な培養土と鉢底石を準備します。鉢底石は、水はけを良くするために軽石を選びます。
キンモクセイを植える鉢に軽石を敷きます。軽石の厚みは鉢の下部の縁が目安ですが、縁がない場合は2~3cmです。
軽石の上から培養土を入れます。土の量は底から1/3 程度です。キンモクセイの根の深さで調整してください。
手で平らにしながら培養土をならします。そして、キンモクセイを置く位置(中心)にくぼみをつけます。
くぼみをつけたところにキンモクセイを置きます。根に巻かれている麻布はひもを解かずにそのまま植え付けます。
培養土を鉢の縁から注いで充填していきます。ウォータースペース( 鉢の内側にある目印ライン) まで培養土を補充します。
再び手で培養土を平らにならしていきます。キンモクセイの麻布がしっかり隠れるようにしてください。
棒状のものでつついて培養土をすき間に詰めます。角材がない場合は、割り箸を代用しても良いです。
培養土にたっぷり水を含ませます。鉢の底から水が流れ出るくらいに、水やりをしてください。
3~5分ほど放置した後に、水を含んだ土の空気が抜けて土が下がるので、再度培養土を補充します
もう一度水をたっぷり与えたら、プランターへの植え込みの完了です。
■(著)山田芳照 :プランター植えシンボルツリーデザイン、DIY技術監修、DIY講師