庭の景観が単調にならないように、視覚的なポイントにできるのが花壇です。フェンスに沿って細長く作ったり、丸く小さく囲ったものを数カ所に作ったり、形や配置で庭の印象を変えることができます。 洋風花壇の素材としておすすめなのがレンガです。手ごろなサイズで作業がしやすく、植物の生育に適した通気性や透水性を備えています。ホームセンターでも、一般的な赤レンガのほかに、ベルギーレンガやアンティークレンガなど、色や質感の異なる種類が選べるようになりました。これらを利用して、自由なデザインで作ってみましょう。
■土壌が悪いときには改良を
排水性などが悪い土壌に、根を深く張る植物を植える場合は、事前に地面を30~50cmほど掘り起こして堆肥などを入れ、土壌を改良しておきましょう。
材料はレンガ、インスタントモルタル、砂
立体感のある2段式花壇の作り方です。
大きい石や雑草などを取り除いた後、レンガを仮置きしてレイアウトを決め、スコップなどで地面にしるしをつけます。
レンガを置くところをスコップやクワを使って5cmほどの深さに掘り下げ、沈まないようによく踏み固めます。
溝のなかに2cm程度の厚みになるように砂を敷き、平らにならした後、レンガでたたいて固めます。
イメージしたレイアウトどおりに1段目のレンガを並べます。内側にすき間ができないようにし、高さをそろえましょう。
1段目と半分ずらして2段目を積みます。水で練ったモルタルを2列に置き、それを押しつぶすようにレンガをのせます。
両端には半分に割ったレンガをのせます。タガネを使ったレンガの割り方は、P131を参考にしてください。
1個ずつ高さと水平をそろえながら積みます。縦目地にもモルタルを入れ、目地の幅は1cm以上にしておきます。
同じように3段目以降を積みます。固まる前にはみ出したモルタルをかき落とし、ヘラゴテで目地を整えます。
内側の花壇を積み終えたところです。レンガの面より少しへこむように目地を作ると、素材の立体感が強調されます。
外側の花壇を、同じようにして2段低く積みます。わざと間隔を変えたり、曲げたりすると、より手づくり感が出ます。
水を含ませたスポンジでレンガをふき、表面についたモルタルを取り除きます。足もとの土を埋め戻して完成です。
2〜3日おいてモルタルが固まったら、植えたい植物にあった園芸用土を入れ、植栽を楽しんでください。
■(著)山田芳照 :レンガ花壇デザイン、DIY技術監修、DIY講師