精度の高い穴あけが可能
卓上ボール盤は、回転力が強く、回転軸が安定している設置型の電動ドリルです。各種のドリルビットを取りつけ可能なため、木材をはじめ、金属や樹脂などのさまざまな材料に、正確できれいな穴をあけることができます。垂直な穴はもちろん、ワークテーブルを傾けることで、角度を決めた斜めの穴も高い精度での加工が可能。また、穴あけの深さを設定しておけば、材料をずらすだけで、正確な位置と深さでの連続した穴あけが簡単に行なえます。材料ごとの穴あけ能力、最大の穴あけ深さ、作業可能な奥行などを確認して、用途に適した機種を選びましょう。
■ビットの取りつけ方
ビットをチャックに差し込んだら、手でリングを回して仮締めします。次にチャックキーを使い、3 か所の穴で均等に締めつけて固定します。必ず電源プラグを抜いて作業してください。
■回転速度の調整
上部カバーをあけ、プーリーにかかっているベルトの位置を変えることで、回転速度を調整できます。素材に適した回転数に設定し、穴あけ作業を行いましょう。一般的には、かける位置が上になるほど、回転は高速になります。
■貫通穴をあける
捨て板の上に材料をのせ、ドリルの中心に作業位置をあわせて、クランプなどでワークテーブルにしっかり固定します。スイッチを入れて回転が安定してから、ハンドルを回してビットを下げます。大きい穴をあけるときは、ときどきドリルをあげて切り屑を穴の外に出しましょう。
■止まり穴をあける
材料にドリル先端をあて、読んだ目盛りの数値にあけたい穴の深さを足してストップ位置を決め、ドリルの深さにあわせてロックナットを固定します。
ストップ位置を設定しているので、同じ深さの穴を連続してあけることができます。角材や棒材は、写真のように万力で固定できます。
■(著)山田芳照 :卓上ボール盤、DIY技術監修、DIY講師