木材の面取りや細かな調整作業に
カンナは木材の表面を削って、平らでなめらかに仕上げるための工具です。最近は表面をきれいに削った木材が手に入るようになったので、木工での主な用途は、木端、木口を整えたり、角の面取りをする作業になるでしょう。
同じような作業はサンダーで グルーガンはグルーという合成樹脂を熱で溶かして押し出すピストル状の器具。その樹脂が冷めて固まり、材料同士を接着します。一般的な接着剤と違い、グルーはほんの数十秒で接着できるので、待たずにどんどん作業を進められます。
また、紙、布、木、皮、陶器、ガラスなどのさまざまな種類、枝や木の実、石などの凸凹した素材が簡単に接着できるのも特徴です。一般的なクラフトであれば手軽に多用途に使えます。
キリは材料に小さい穴をあけるための手工具です。柄の長いものは「もみギリ」と呼ばれ、両手のひらで柄をもむように回して使います。三つ目キリ、四つ目ギリ、ネズミ歯キリ、つぼキリなどの種類があります。
キリは、大きい穴あけや連続した穴あけでは電動工具に及びませんが、数が少ない下穴あけなどに手軽に使えて便利です。三つ目キリや四つ目キリを、工具箱にそろえておいてもいいでしょう。もできますが、カンナのほうがよりきめ細かくきれいです。また、使い慣れると、寸法を微調整したり、組み付けた部材の段差をなくしたりと、細かい調整作業が簡単に行えます。
難しいといわれている刃研ぎの必要がない、替刃式タイプもあります。
カンナ身と裏金は、簡単に取り外すことができ、切れ味が落ちたら、カンナ身の刃を研いで使います。
二枚刃カンナの調整方法
刃を出すときは、カンナ身の頭をかなづちで叩き、台の下側から髪の毛1 本分くらい出るように調整します。斜めに出た場合は、カンナ身を横から叩いて修正します。
刃が出すぎた場合は、台先端の角を左右交互に叩いて刃を戻します。木口の真ん中を叩くと、台が割れることがあるので、注意してください。
利き手でしっかり台を握り、反対側の手を台の頭にかけて構えます。刃が浮かないように引き、最後まで平行に抜ききります。小さい材料を削るときは、ストッパーがついた削り台などを使いましょう。
細工に最適な豆カンナ
角が立った木材の面取りも、簡単にきれいにできます。
いくつかの形状があり、細い材料の平面や曲面を加工できます。
角が立った木材の面取りも、簡単にきれいにできます。
西洋カンナは、押して削るので力をかけやすいのが特長です。和カンナに比べて狂いにくいこと、刃研ぎが簡単にできることなどから、こちらを好んで使う人もいます。
■(著)山田芳照 :カンナ、DIY技術監修、DIY講師