接着だけでなく、欠損部分の復元も可能
ここで紹介するプラスチック補修剤は、接着剤と違い、硬化するとそれ自体がプラスチックになるタイプのもの。割れたり、欠けたりした部品を接着できるだけでなく、欠けてなくなった部分を成型して復元できる造形補修ができるのが特長です。液化プラスチックに紫外線をあてて硬化させるタイプ、合成樹脂パウダーに専用液を混合して硬化させるタイプなどがあり、補修箇所はプラスチックとしての強度を持ちます。家電やコンピューター部品、自動車部品の補修、模型やアクセサリーの製作などに幅広く利用できます。
先端部分の紫外線LED ライトで硬化させるタイプの補修剤です。
■接着補修
割れたり、折れたりした部品を、接着して補修。硬化後は樹脂になるので、大きな力や振動の加わる部分の接着にも使えます。
メガネのつるなど、曲げる部分も接着できます。
接着面にヤスリをかけてから、補修剤をつけます。
紫外線を4秒程度あてて接着。周囲にも補修剤をつけて強度を増します。
■成型・複製
欠けてなくなった一部を肉づけ成型して復元したり、ほかの部分でかたどって部品を複製したりすることができます。
欠損した部分があっても、復元することができます
塗りと硬化を繰り返して、少しずつ肉づけしていきます。
周囲より盛り上がる程度にしてから、ヤスリで削って形を整えます。
■充填・穴うめ
欠けるなどしてへこんだ部分に流し込んだり、材料の穴をうめたりして、へこみをならす材料として利用できます。
欠けやへこみは、充填して補修できます。
1mm 程度ずつ硬化を繰り返して、厚みを増していきます。
必要に応じて、プラスチック用塗料で着色することもできます。
■(著)山田芳照 :プラスチック補修剤、DIY技術監修、DIY講師