ハサミやカッターなどで簡単に切断でき、両面テープで貼り付けるだけで施工ができるということから、リフォームや模様替えの際の床材として人気が高い塩化ビニール製のクッションフロア。 値段も比較的安価で足で触れた感触は木材よりもずっとソフト。また、樹脂でできているので水にも強く、水拭きができるのでお手入れも簡単。加えて模様のバリエーションも豊富というのも人気の理由です。 古いクッションフロアの上からでも重ね貼りができますが、きれいな仕上がりには模様をぴったりと合わせるのがポイントとなります。
1.下準備とクッションフロア材の準備
作業の前に床を掃除してください。古くなったクッションフロアの表面の汚れを住宅洗剤などでしっかり落とし水拭きをしてから完全に乾かします。
床の幅と奥行きを測ります。床全面に貼るには何枚必要となるか計算しましょう。模様合わせや切りシロのために幅、長さ共5cm 程の余分をとっておきます。
クッションフロアの裏面に測ったサイズ通りに正確な線を引きます。裏紙の方眼マス目を目安にハサミかカッターで正確にカットします。
2.次は床にクッションフロア用両面テープを貼ってください。はじめは壁際に添って貼っていきます。
3.両面テープは床の全周と、その内側にも並べるクッションフロアと平行になるように貼っていきます。浮きがないか確認してください。
4.クッションフロアを床に仮置きしてください。カットしたサイズであっているか、必要枚数が足りているかなどをここでチェックしましょう。仮置きしたクッションフロアがずれないように注意しながら両面テープの剥離紙を奥から手前に向かって少しずつはがしていきます。
5.クッションフロアの幅分の両面テープを20~30cm ほどはがしていきます。クッションフロアをめくる際、壁に引っかからないように注意しましょう。
6.めくったクッションフロアを慎重に戻していきます。あとでカットする5cm ほどの切りシロをはみ出すことを忘れないでください。壁際に向かってしっかりと押し込むようにしながら手を使って両面テープにクッションフロアをしっかりと密着させてください。
7.端部分を固定できたら、同じように両面テープの剥離紙を少しずつ手前にはがし、クッションフロアが浮かないよう注意しながら続きを貼っていきます。
8.クッションフロアを貼ったら、次に床と壁の境目に幅定規をしっかりと押しあて密着させて、カットするラインの型を付けます。壁と床の間にクッションフロアの浮きができないように幅定規や地ベラなどを使ってしっかりと力を入れ押し込み折り目を付けてください。
9.部屋の隅には写真のように余った部分が浮いています。上から角をしっかり押さえて型をつけたら、浮かないように角の頂点に目打ちを打ち固定します。床に密着していることを確認したら、余っているクッションフロアの角に、目打ちを打った部分に向かうように斜めの切り込みを入れます。
10.さらに同じようにもう一方からも目打ち部分に向かってハサミで切りこみを入れ、端を切り取ります。このような状態にしてください。カットラインを作るために幅定規を使って部屋の隅にクッションフロアをしっかり押しこみながら密着させて折り目を付けます。
11.幅定規とカッターを使って余分なクッションフロアの端を丁寧にカットします。カッターの刃は寝かせすぎないように注意してください。端部分がギザギザにならないようカットするコツは、一旦カッターの刃を入れたらそのまま切り進め、刃を切り口から離さないのがポイントです。
12.余分な部分をカットできたら、ジョイントローラーで周囲をしっかりと押さえ、クッションフロアを両面テープにしっかり密着させてください。
■(著)山田芳照 :クッションフロアの貼り方デザイン、DIY技術監修、DIY講師